新年のご挨拶は新井薬師公園前から

あけましておめでとうございます。毎年元日は、新井薬師公園前から新年のご挨拶をしています。今年は陽のあたる場所にいるとポカポカしてくるほどの陽気で、行き交う方々もゆっくりとした足取りで、穏やかな新年の始まりだったように感じました。

思い返せば初めて区議会議員選挙に挑戦した4年前は、雪が舞い散る寒い寒い日でした。手と足がかじかむ中で何を訴えれば皆さんの心に届くのか手探りの状態でしたが、今年はお話したいことがたくさんあり、4年前との違いを実感しています。

特に、昨年6月の区長選挙で4期16年続いた前区長にかわり酒井新区長が誕生、前区長が推進していた計画のいくつかの見直しが進められていることは、この間私が力を入れてお伝えしていることの一つです。平和の森公園、哲学堂公園の再整備、サンプラザ・区役所地区の再開発、区立保育園、区立幼稚園の民営化、児童館の廃止などは区長選挙でも大きな争点でした。現在、こうした計画や方針の見直しが、区民参加で行われています。私は、この「区民参加」が、これからの区政運営に重要なキーワードだと議会で繰り返し提案してきました。

これまでも、計画の素案や案の段階で区民への説明会、意見交換会、パブリック・コメント手続きなどは行われており、区民の意見を聞いて、区民参加で計画を作っているというのが区の説明です。しかし、説明会や意見交換会に参加、パブリック・コメントに意見を提出した方々からは、区はただ区民に意見を言わせるだけで、質問に対しても説明になっていない説明を繰り返すだけだったり、多くの反対意見があっても計画に反映されない、といった声をお聞きしています。手続きの形骸化は私自身も議員になる前から、前区長の区政運営における大きな課題だと感じていました。

区民参加で計画を作っていくということは、区民と区が意見を言い合うだけでは不十分で、多様な意見を持つ区民同士の対話、話し合いを経たうえで合意形成をはかる、このプロセスこそが市民自治を育んでいくことだと思います。その結果、自分の考えとは違う結果になっても、ある程度の納得感を得られる、あるいは、計画の修正によって、より多くの人が賛成できる計画に変わっていく、これこそが区民参加であり、住民自治ではないでしょうか。

新区長の就任から半年が経過し、この間タウンミーティング、ワークショップ、語る会など、様々な形でこれまでとは違う区民参加による計画の見直しがされています。区民と区がこうした経験を重ねる中で、中野区ならではの住民自治の考え方、手法がブラッシュアップされていくのではないかと期待しています。

2019年が中野区の住民自治にとってエポックメーキングの年になるよう、私も取り組んでいきます。