ケアやケア労働が大切にされる社会に
コロナ禍で介護事業所の多くを占めている小規模事業所の運営がますます厳しくなっています。
3月24日、衆議院議員会館で開催された「コロナ禍 人材不足 在宅介護を後退させない」では、事業者や市民のたすけあい活動団体などから、厚生労働大臣への7項目の要望書が提出されました。
介護職員が安定して、希望を持って働くための「介護保険基本報酬の引き上げ」、「ICT化推進のための支援の充実」、通院介助を「自宅を出てから帰宅するまでの全体として介護保険サービスにすること」、公衆浴場の料金よりも低い「入浴加算の引き上げ」など、利用者の声、現場の実態、調査などを踏まえての提案はどれも切実なものばかりでした。
昨年3月に脳出血で倒れ現在は車椅子を利用している大河原まさこ衆議院議員の「当たり前に、人間らしく生きていくためのケア。そんなケアに満ちあふれているのが当たり前の社会」という言葉が胸に沁みました。
主催する「介護の崩壊をさせない実行委員会」には、東京・生活者ネットワークも参加しています。私からは生活者ネットワークが取り組んでいるケアラー支援について、介護保険制度の中でどのように充実させていくのかを質問しました。早口で淀みない厚労省官僚からは「家族のケアの負担を軽減していくのは重要な観点。これからもサービスを充実させてケアラー支援にしっかりと取り組んでいきたい」と応答がありましが、具体的にどのようになど、内容については言及がありませんでした。
ケアやケア労働が尊重され大切にされる社会でないと、人が大切にされる社会にならないと思います。