学校の外にも子どもたちの居場所を(第2回定例会一般質問)

今年度末で廃止が決まったU18プラザ中央。上高田も今年度末で廃止

2017年第2回定例会での一般質問は、「子育ち支援について」と「保育環境の充実について」質問しました。

子どもたちに、地域で育つ環境を

小学生の放課後の居場所として区が位置づけているのは、学童クラブとキッズプラザで、区立の学童クラブは学校か児童館の中にあり、キッズプラザは小学校の中に整備する計画です。児童館はキッズプラザに転換する方針なので、小学生の放課後の居場所のほとんどは学校の中、ということになります。大人からすれば、子どもが学校にいることの安心感は大きいかと思いますが、学校が苦手な子もいるでしょうし、子どもにとっては地域のさまざまな人と関わって育つ環境、どの子にも居場所がある日常が必要だと考え、学校の外にも、放課後にいつでも寄れる、大人の見守りがある、多様な居場所を求めました。また、地域全体で子育ちを支援するために、区民活動センターや高齢者会館など既存の区有施設において、世代交流のできる居場所として、子どももいられる運用の工夫を求めました。

中高生施策は当事者参加で

U18プラザ廃止の時期が今年度末と示され、4月から中高生への新規事業として、講演会、活動発表への開催経費の助成が始まりましたが、U18プラザが担っている居場所と社会参加を支援する拠点確保とは質的に違う事業への転換です。U18プラザの廃止は、事業を地域に定着させてきたこれまでの活動に切れ目をつくり、中高生の居場所への支援を断ち切ることになってしまいます。U18プラザの開設、廃止、新規事業の実施にあたっては、中高生の意見を聞き取り、計画に反映させてきたのかを確認し、中高生への居場所についての区の見解を質問しました。

保育士の加重労働の改善について

4月下旬、区内にある民間の認可保育園で働く保育士さんの、過重労働についての相談を受けました。常勤保育士の相次ぐ退職により、残った保育士に負担がかかり、過重労働になっているということで、この時点で、心身ともに疲れ果てているように見えました。保育士の過重労働は、労働問題だけでなく、子どもの安全、保育の質に関わる問題でもあり、早急な改善が求められます。改善が遅れることで、そのしわ寄せが子どもたちに来ることは防がなければなりません。今回のケースを通して明らかになった、個別の事例として片付けられない共通の課題である問題について質問しました。

定期的な一般指導検査の段階で、実際の運用状況を的確に見抜いて把握し、問題の発生を事前に防ぐ指導検査体制の構築、保育施設において労働基準法が適切に守られるような指導の徹底と、保育施設の管理運営者に対する積極的な働きかけを求めました。