「表現の不自由展 〜消されたものたち」で受付
彫刻家・中垣克久さんの「時代の肖像」、俳句「梅雨空に『九条守れ』の女性デモ」、「はだしのゲン」……。いずれも、メッセージの一部が美術館によって削除されたり、刊行物への掲載を拒絶されたり、学校図書館から追放されそうになったりしたもの。こうした表現の自由を侵害された作品を集めた「表現の不自由展」(ギャラリー古藤)で今日は受付をしました。
会場には、福島の音風景(サウンドスケープ)を収録した永幡幸司さんの作品や、慰安婦問題の解決に向けた水曜集会1000回目を記念して駐韓日本大使館間前に設置された「平和の少女像」など、初めて知るものもありましたが、どれもが、なぜ表現できないのか、その理由がわからないものばかりです。
実行委員会共同代表の岡本さんによれば、「表現の自由の侵害とは、表現者の自由だけでなく、芸術を鑑賞するわたしたちもまた、知る・感じる・考える自由を侵害されている」。
作品に対して、多様な意見、感じ方があるのは当たり前なのに、物議を醸しそうなものを予め排除する。議論を省いた自主規制、自粛、萎縮の行き着く先を想像すると、恐ろしくてたまりません。