「子どもたちがのびのびと育つ環境づくりについて」一般質問

2月15日から中野区議会第1回定例会が始りました。私は、20日(水)に一般質問に立ち、中野区の子どもたちがのびのびと育つ環境づくりについて質問しました。任期最後となる一般質問ですが、時間は通常よりも短く答弁含めて10分間。かなり凝縮した質問になりました。

「子どもの遊び場と居場所」について調査を実施

現在、中野区には子どもの遊び場や居場所として、公園、児童館、キッズプラザ、子育てひろばなどがあります。これまで、こうした遊び場や居場所についてさまざまなご意見をいただいてきたことから、子育ち・子育て支援に関心のある区民の方とともに、子どもたちの遊び場と居場所について調査をしました。

調査期間は2018年10月から12月、調査項目は、年齢や居住地域、普段遊んでいる場所、その理由、どんな遊び場や居場所がほしいかなど10項目について聞きました。調査対象者は、18歳以下の子ども、保護者。調査方法は、アンケート用紙による聞き取り、本人による記入、WEBアンケートなどで、保護者327人、子ども192人の計519人から回答を得ました。また、小中学生、母親、父親の3グループによるグループインタビューも行いました。今回はこの調査と、これまで区民の方からお聞きしてきた声を基に、中野区の子どもたちがのびのびと育つことができる遊び場・居場所の整備が進むことを期待して質問します。

初めに、どんな遊び場・居場所がほしいかという設問への回答で多かった公園について伺います。公園に関する要望では、遊具の充実が多くありましたが、禁止事項になっているボール遊び、自転車の初乗り練習ができる公園、自然の中で遊べる公園、清潔で安心して入れるトイレなど、これまで他の議員からも幾度となく指摘されているものがあります。1点目はこの中から、自由に遊べる公園について質問します。

冒険遊び場・プレーパークの整備を

私は2016年第1回定例会の一般質問で、「冒険遊び場・プレーパーク」の拡充を求めました。区内には現在、放課後子ども教室事業として上高田台公園で実施されているプレーパーク1か所しかありません。アンケートの回答には、子ども、保護者ともに、「プレーパーク」を望むものがあり、プレーパークという言葉は使っていなくても、子どもたちを見守る大人がいる中で安心して自主的に、自由に遊べる公園といった、プレーパークに近いイメージのものがあります。

今年1月に策定された「中野区みどりの基本計画」には、新規の公園整備や既存公園の大規模改修では、個性ある公園整備に取り組むとあり、個性ある公園の例として、子どもたちが自由に遊ぶことができるプレーパークの整備が挙げられています。プレーパーク拡充の実現が見えてきたようで、夢が膨らみます。

日本では世田谷区の親たちによって作られたのが始まりのプレーパークは、市民と行政との協働で実施しているところが多く、地域で子どもを育てる実践の場にもなっています。プレーパークの整備、運営には地域の方との協力が欠かせません。

狛江市では、住民、有識者、子育て支援課などの関係所管で構成するプレーパーク設置準備委員会による3年間の話し合いを経て、プレーパークを設置しています。上高田台公園のプレーパークでも、プレーパークを始めたいという保護者が活動を続けておられます。

1  プレーパークの整備に向けて、担い手となるプレーリーダーなど人材の育成、また、プレーパーク設置準備委員会を設置するなど、地域との協力関係づくりを進めていただきたいと考えます。区の見解を伺います。

「公園再整備計画」策定には子どもの声も聞いて

次に遊具について伺います。遊具が少ない、年齢に応じた遊具や複合遊具がほしいなど、遊具にもさまざまな意見が寄せられました。都市公園法で、遊具は年1回、専門業者による点検が義務付けられています。そこで伺います。

2  遊具の点検にはどのような評価基準があって、どのような考え方で更新しているのか、伺います。

公園の項の最後に、2020年度に策定予定の公園再整備計画について伺います。公園再整備計画の策定にあたっては現在、地域や利用者の声を反映しながら、施設の配置やユニバーサルデザインへの配慮、利用ルールの見直し、遊具等の施設更新などを総合的に検討する考え方が示されています。前述の遊具の更新についてもそうですが、私は、子どもも意見を聞くべき対象としての利用者だと考えます。

3 公園再整備計画の策定にあたっては、子どもも当事者として捉え、どんな公園がほしいのか、どんな遊びがしたいのかなど、子どもにも意見を聞いて進めるべきと考えます。区の見解を伺います。

中高生世代の学習スペースの確保を

次に、中高生世代の居場所について伺います。アンケートでは、ゆっくり勉強できる場所がほしいなど、中高生世代、保護者から学習スペースを望む声が寄せられています。自宅で落ち着いて勉強できる環境にない子どもたちのための、学習スペースの確保は必要です。

学習スペースとして浮かぶのは図書館と児童館ですが、図書館については、新図書館を始めとして学習スペースを整備する検討をされていると聞いています。児童館については、参考になる事例として、練馬区や杉並区などで設けている中高生タイムがあります。

 当区でも児童館に中高生タイムを設けるなど、中高生世代の学習スペースの確保が必要だと考えます。区のお考えを伺います。

児童館の日曜開館を

   最後に、児童館の開館日について伺います。現在、当区の児童館は、城山ふれあいの家を除いて、日曜、月曜、祝日、年末年始が休館日となっています。今回の調査で、児童館の日曜開館を求める声がありました。小学2年生の子は「日曜日は児童館が休みのため、雨の日は困っています」とアンケートに答えてくれました。また、児童館の日曜開館の要望は、これまでもお聞きしています。

近隣区の児童館は、新宿区では日曜も開館していますし、杉並区では、日曜は団体や親子で登録すれば利用ができます。練馬区は、4館に限って日曜、祝日も開館しています。

 当区においても、児童館の開館日を1日でも多くしていくべきと考えます。区のお考えを伺いまして私の一般質問を終わります。