台風が来る前に、子猫の救出大作戦 〜保護猫活動団体との出会い〜

保護猫を家族に迎えて

わが家には14歳の黒猫“くーちゃん”と、0歳の白キジ“みゅう太郎”がいます。どちらも保護猫です。先住猫のくーちゃんは2019年12月に、みゅう太郎は今年の5月に家族になりました。猫たちとの暮らしは私と夫の生活を、笑いあふれる、時にハラハラドキドキの、刺激ある楽しい毎日に変えてくれました。今振り返ると、くーちゃんはコロナの感染が始まる少し前にわが家に来てくれて、緊急事態宣言下での自粛生活のストレスをかなりやわらげてくれました。

くーちゃんが私たちと暮らすようになってからベランダに、外で暮らしているらしい猫が来るようになりました。2、3回来ただけでその後来なくなった猫もいれば、忘れた頃にやってくる猫、ほとんど毎日のように来る猫と様々ですが、勝手に名前をつけて、猫が来るのがいつの間にか楽しみになりました。

ある日4匹の子猫が……

9月下旬、毎日のようにやってくる猫の様子がいつもと違うぞと思って確認すると、なんと4匹の子猫と一緒にいるではありませんか。お母さん猫のおっぱいを飲んでいる小さい小さい猫たち。私が近づいただけでさっと逃げてしまうので、窓越しにそおっとーその姿を見ていました。庭でじゃれ合う子猫たちは可愛くてたまりません。でも、果たしてこのままでいいのか? わが家でこの4匹を受け入れるのは難しいため、猫に詳しい知人に相談したところ、地域猫活動を推進して、保護猫の譲渡会をしている団体のMさんを紹介してくれました。

4匹の子猫とお母さん猫

それからの対応の早かったこと! すぐに捕獲器を持って我が家に来てくれました。この時、猫は年に2回、多いと3回出産することがあると初めて知りました。

お母さん猫は警戒してなかなか捕獲器に入ろうとしませんでしたが、しばらくして入ってくれました。まずはお母さん猫を保護できたので、いよいよ子猫たちの番です。2日後くらいに台風が来るという予報があります。雨風に打たれるとこの小さな体で生き延びるのは難しいだろうから「台風が来る前に保護したい」というのが、私たちの共通の願いになっていました。

4匹のうち、2匹はすぐに入りました。ちょっとホッとしましたがその後、残された2匹がなかなか入ってくれません。昼も夜も、カーテンの隙間から捕獲器に子猫がいるかどうかを確認していました。翌日、やっと1匹入っていました。

さあ、最後の1匹です。もうまる1日以上何も食べていないだろうからお腹が空いているはず、入ってくれるよねと祈るような気持ちでしたが、この最後の1匹が姿を見せなくなりました。Mさんも心配して何度も電話をくれています。台風も近づいてきました。

Mさんが、捕獲器の前に点々とご飯を置いてみて、とアドバイスをくれました。それまでは捕獲器の奥にご飯を置いていましたが、離れた場所からご飯のお皿をいくつか捕獲器に向かって置いてみました。果たして、その通りにしてみると見事、最後の1匹を丸2日かかりましたが保護することができました。心の底からホッとしたのを覚えています。

台風は予報通りやってきましたが、子猫たちは無事なので安心です。Mさんが、「この子たちはきっとすぐ里親さんが見つかるわよ」と言ってくれました。長年譲渡会をしているMさんにはわかるのでしょう。予言(?)通り、しばらくして4匹の子猫は2匹ずつのペアーで、それぞれ里親さんが決まりました。

沼袋は猫が多い地域だそうで……

Mさんによると、以前沼袋地域には猫がたくさんいて、かなりの数の猫を保護したそうです。その頃に比べると減ったけれど今でも連絡が入るようです。今回Mさんから猫についていろいろ教わりました。機会があれば、Mさんの団体の活動について、じっくりお話を伺いたいと思いました。

ところで、お母さん猫はと言えば、、病院で健康診断、避妊手術をした後、わが家のベランダに帰ってきました。今も毎日、ご飯を食べに来ます。