新しい区役所の整備計画にご意見を!

表紙を含めて35ページの「新しい区役所整備基本計画」(素案)

意見交換会で配布された、表紙を含めて35ページの「新しい区役所整備基本計画」(素案)

新庁舎の整備計画が進んでいるのをご存知でしょうか。6月に「新しい区役所整備基本計画」(素案)が示され、8月7日と8日に、意見交換会が区役所で開催されました。私は7日の意見交換会を傍聴しましたが、参加者は15名くらいで、大きな会場はがらんとしていました。翌8日に参加された方のお話では参加者はさらに少なく、9名だったということです。庁舎建設と言えば、区民にとっては大きな影響のある計画だと思いますが、その庁舎建替えについてあまりにも少ない参加者数に驚きです。

私が傍聴した7日の意見交換会では、周知についての質問があり、区は、ホームページと区報でお知らせしていると答えていましたが、「区のお知らせ板や区役所などにポスターを掲示して、もっと広報をしてほしい」などという要望が複数の方から出されていました。

現区役所は1968(昭和43)年竣工で47年が経過、地上9階、地下2階建てで、延べ床面積は25,819㎡。新庁舎は、地上11階、地下2階、延べ床面積44,200㎡、保健所を併設し、現在の中野体育館がある場所と隣接地(現在駐輪場)に建替えられる計画です。整備費は、現区役所と現保健所の敷地の有効活用(賃貸、売却など)でうみだすとしていますが、昨年10月の基本構想では、整備費は約200億円でしたが、8ヶ月後の基本計画では約221億円となっています。これから東京オリンピック・パラリンピックに向けて資材費、人件費などの高騰が予想される中、中野体育館の建替え計画も進められています。

新庁舎はこれから何十年も区民が利用する、住民サービスや防災など区の基幹となる施設です。庁舎や体育館の建設にあたっては、住民を交えた検討会などを立ち上げて整備を進めている自治体もありますが、中野区では、意見交換会や説明会、パブリック・コメント手続き(計画決定の直前になされるため、この時点での計画への意見反映はほとんどありません)の開催に留まり、計画そのものへの区民参加の機会はありません。中野区には、区政運営の基本を確認し、自治の基本を定めた「自治基本条例」があり、自治の基本原則を定めた第2条の考え方の説明に、「『参加』は区の意見交換会に出席したり、区議会への請願・陳情を行ったりすることのみではなく、さまざまな機会を通じて、区民が自らの意見を区に表明し、それを区が受け止めることを意味します」とあります。自治基本条例に謳われている「参加」の実現のためには、区民のみなさんの参加を求める声が不可欠です。現在示されている新庁舎整備計画のスケジュールは下記の通りですので、ぜひご意見をお寄せください。

8月    「新しい区役所整備基本計画」(案)作成

9月〜10月 パブリック・コメント手続き

11月    「新しい区役所整備基本計画」策定

*この後2017年度に基本設計、2018年度〜19年度に実施設計、19年度〜21年度に建設工事、21年度に竣工