プラスチック削減の取り組みの強化を —第2回定例会一般質問(3)—

6月26日、第2回定例会での一般質問です。

 

「中野区プラスチック削減指針」について

当区は2020年8月に「中野区プラスチック削減指針」を策定しています。前年2019年に開催のG7大阪サミットで共有された、2050年までに海洋プラスチックごみによる新たな汚染をゼロとすることをめざす「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」の実現に向けて、中野区が率先してプラスチックごみの排出を削減し、環境に配慮した行動を実践することを基本理念としています。

基本理念では、プラスチックによる海洋環境や生態系への影響の大きさがあげられています。プラスチックの製造や焼却などの過程で、多くの二酸化炭素を排出することを考えれば、プラスチック削減は、区長の行政報告にある脱炭素社会の実現にも不可欠といえます。

先月5月、パリ市長が、2024年に開催されるパリ五輪を、史上初の、使い捨てプラスチックのない大会にすると発表しました。各競技場内へのプラスチック製ペットボトルなどの持ち込みが不可となることや、マラソンの給水所での、再利用可能なコップの使用などが検討されていると報じられています。

世界でも脱プラスチックに向けた取り組みが加速する中、当区の「プラスチック削減指針」策定の意義は大きいと考えます。

初めに、策定からまもなく3年になる中野区プラスチック削減指針の、この間の職員の方々への共有や取り組みの状況について伺います。

区長 「プラスチック削減指針の取組状況等につきまして。プラスチック削減指針については、廃棄プラスチックの削減を目的として令和2年7月に策定し、これまで環境マネジメントシステムの職員向け広報等を通じて職員への共有を図ってきたところでございます。方針策定後、職員を対象としたマイバッグ、マイボトル活用のアンケート調査の実施を通じて、職員の取組や意識について把握をしたほか、同指針において定めた行動指針に基づき、区が関わるイベントや会議、職員一人ひとりの行動において、廃棄プラスチックの削減に努めているところでございます」

削減指針にある行動指針には、区が主催、共催するイベントや会議において、使い捨てプラスチック製品・容器包装の使用を削減し、繰り返し使用できるものなどの利用に努めることや、職員の方々がマイバッグ・マイボトルの活用などに努めることがあげられています。
削減指針を策定した2020年から新型コロナ感染症の拡大が始まり、イベントや会議が中止、あるいはオンラインで開催されるなど、社会のあり方が変化しましたが、最近徐々に対面で開催されるようになっています。

先述のパリ市長のように、区主催のイベントや会議で脱プラスチックを実践し、アピールすることは、区民の方々に対しても大きなインパクトがあり、強く印象づけられ、一人ひとりの行動変容につながると考えます。行動指針の取り組みを着実に実施することで、プラスチック削減に寄与すると期待しています。

プラスチック削減をさらに推進するために、区有施設でのペットボトルの販売や会議でのペットボトル飲料の配布を廃止する、行動指針の実施状況について各部署への調査を行うなど、庁内での削減指針の浸透を深め、実施につながるよう、取り組みを強化してはいかがでしょうか。区の見解を伺います。

区長 「区としてプラスチック削減をさらに推進するために、方針策定から3年を経た段階において、各部署における行動指針の取組状況や行動変化の把握に努めるほか、新区役所におきましては、職員向けのウォーターサーバーを設置するなど、環境に配慮した行動を一層浸透させる取組や意識啓発、これを進めてまいります」

地球の持続可能性に中野区が貢献するために、脱炭素、脱プラスチックを大きく掲げ、温暖化対策、プラスチックごみ問題への対応を推進していただくことを要望いたしまして、私の全ての質問を終わります。