決算特別委員会での質疑(4)中野区子どもの権利に関する条例について

2023年第3回定例会(9/14〜10/20)の決算特別委員会での総括質疑のご報告4です。

4 香害(化学物質過敏症)について
なお、質疑の動画は以下でご覧いただけます。
https://smart.discussvision.net/smart/tenant/nakano/WebView/rd/schedule.html?year=2023&council_id=78&schedule_id=6

第3回定例会では、感染症予防のためマスクを着用しての開催となりました

4 中野区子どもの権利に関する条例について

○細野委員 2022年3月、中野区子どもの権利に関する条例が策定されました。私ども生活者ネットワークが長年求めてきた条例であり、大変感慨深いものがあります。私は条例制定に向けた審議会を全て傍聴しましたが、毎回委員の方から活発な意見、提案が出され、どうしたら子どものための条例になるのかが真剣に議論されていて、傍聴するのが楽しみな審議会でした。審議会の設置は2020年12月から2021年5月でコロナ禍でしたけれども、子どもの権利条例なのだから、子どもたちの意見もしっかり聞こうと、その方法や場所など、様々な工夫の下で子どもたちの意見も聞いてつくられた条例です。内容もとても誇らしいものだと思っています。条例の精神が地域の中で生かされ、日々の生活の中で子どもも大人も子どもの権利を実感できる、そんな中野区にするために幾つか伺います。

 条例が制定・施行された2022年度は、まずは条例を周知するための年度であったと思います。子どもの権利条例推進に向けて2022年度に取り組んだ内容について伺います。

○青木子ども政策担当課長 条例の推進に向けて取り組んだ内容でございますが、令和4年度につきましては、子どもの権利の普及啓発としまして、子どもの年齢に合わせた条例周知リーフレットの作成・配布、中野区子どもの権利の日、こちらは11月20日と条例で定めておりますが、それに合わせた講演会を実施しました。さらに、子どもの権利の侵害からの救済を図るため、子どもオンブズマン子ども相談室を開設するとともに、条例の推進計画を含む子ども総合計画の策定などに取り組み、条例の推進を図ったところでございます。

○細野委員 条例の制定からこの間、条例ができたことでの効果だと思われる変化は何かありますか。

○青木子ども政策担当課長 条例の制定を契機としまして、区の計画や方針の策定過程をはじめとして、児童館、図書館などの子どもが利用する施設の運営などにおいて、子どもの意見を聞き、反映する取組が進みました。また、地域団体の会合等において子どもの権利をテーマとした学習会やワークショップが開催されるなど、地域の取組も進んできているところであると認識してございます。

○細野委員 私も、8月に開催された西武新宿線踏切渋滞解消促進期成同盟決起大会では、区内の児童・生徒に実施した開かずの踏切についてのアンケート結果がそこで配付されましたけれども、まさにこれなんかは子どものまちづくりのパートナーを体現する試みだったと本当に感じております。区内のあちこちで図書館とかに行きますと、子どもの意見を聞こうというような企画があったりと、こうした効果かなということを私自身も感じているところです。

 子どもたちが条例の効果を実感するには、子どもと接する周りの大人が子どもの権利について理解していることが不可欠です。学校、家庭、地域の中で大人にはどのような広報を行ったのか、伺います。また、研修などを繰り返し実施することで、地域の中に子どもの権利に関する条例の精神が浸透していくと思います。出前講座などを積極的に広報して、大人が子どもの権利について学ぶ機会をつくってはいかがでしょうか。併せて伺います。

○青木子ども政策担当課長 学校、家庭、地域などの大人が子どもの権利を理解することは重要であると認識してございまして、子どもの権利の日の講演会や、職員、教職員に対する研修への講師派遣、また、地域団体の会合への出前講座などを実施しているところでございます。出前講座の拡充も含めまして、大人が子どもの権利を学ぶ機会について、今後さらに広げていきたいと考えております。

○細野委員 子どもの権利というとちょっと漠然としているかなというふうにも思うんですが、中野区の条例にある、例えば、失敗をしてもやり直せるんだよとか、性自認や性的志向により差別をされない、あるいは、子どもの貧困に取り組む、こうした条文の一つひとつに触れることで、抽象的な権利ではなく、日々の生活に生かせる条例になっていくのではないかと思います。大人が学ぶ機会、考える機会を積極的につくっていただきたいと思います。

 大人と共に、当事者である子どもたち自身が子どもの権利を実感できることも大切です。子どもに対してはどのような普及啓発に取り組んでいらっしゃいますか。

○青木子ども政策担当課長 子どもへの普及啓発としまして、条例を周知するリーフレットを作成し、区内の小・中・高等学校の全児童・生徒に配付しました。また、子ども相談室の機関誌を児童・生徒の学習用端末に配信するとともに、子ども相談室の愛称、マスコットキャラクターの選定過程において条例や子ども相談室に関心を持ってもらう取組を実施しているところでございます。

○細野委員 当区より少し先の2018年に条例を制定した西東京市では、子どもの権利について全員学習を行っています。子どもの権利擁護委員が作成した副読本を使用して、市立小学校の6年生が授業で子どもの権利を学んでいます。これはとてもいい試みだなと思っているのですが、現在、区内の学校ではどのように子どもの権利について学ぶ機会を持っているでしょうか。また、当区でも、ある学年に達した子どもたち全員を対象に子どもの権利を学ぶ授業に取り組んでいただきたいと考えますが、いかがでしょうか。

○齊藤指導室長 昨年度から区立小・中学校では、中野区子どもの権利に関する条例を柱の一つに置いて教育課程全般の大幅な見直しを図り、11月20日の中野区子どもの権利の日についても教育課程に位置付けるとともに、条例を生かした取組を行うこととしております。現在、中学校では、主に3年生の社会科公民的分野において、個人の尊厳と人権の尊重の意義と子どもの権利を関連付けた授業を行っております。また、小学校では、主に5・6年生の道徳科や学級活動で子どもの権利の考えを生かした授業を行っております。これらの実践につきましては、区の人権教育推進資料に掲載し、教員が誰でも活用できるようにしております。

○細野委員 ありがとうございます。区内の学校でも取り組んでいただいているという御答弁でしたけれども、先ほど申し上げましたように、例えば、学校によってやっているところがある、やっていないところがあるといったようなばらつきが生じないよう、中野区の子どもたちは、例えば小学校5年生、6年生になれば、みんなが子どもの権利を学んでいるんだよ、そんなふうな中野区になるよう、ぜひ全ての学校で取組が進められるようにお願いしたいと思います。ありがとうございます。すみません、時間の関係で一つ飛ばします。

 3月に策定された中野区子ども総合計画は、中野区子どもの権利に関する条例に基づく推進計画としても位置付けられており、条例に書かれた内容の実現に向けて細やかな計画が立てられていると受け止めました。条例の推進に当たっては、今後はこうした計画の検証が必要ですけれども、その際実施された計画、あるいは実施できなかった計画などに対して、子どもたち自身がどう受け止めているかの視点が欠かせないと考えます。先の話にはなるのですが、計画の検証を行うに当たっては、子どもの視点を盛り込んだ中野区子ども白書として行ってはいかがでしょうか。

○青木子ども政策担当課長 子ども総合計画の各事業の取組内容につきまして、中野区子どもの権利委員会において子どもの権利の視点に基づいた検証を行うほか、子どもに関わる取組について子ども自身がどのように感じているか、定性的な評価を行う必要があると考えてございます。子どもの視点による評価の具体的な手法につきましては、今後、子どもの権利委員会での議論を踏まえて検討してまいります。

○細野委員 ありがとうございます。大事な視点だと思いますので、よろしくお願いいたします。

 2022年9月、当区には条例に基づくオンブズマン制度の子ども相談室が開設されました。子どもが相談につながりやすくなるよう、例えば、区立小・中学校に配付している1人1台タブレットのホーム画面から子ども相談室にダイレクトに相談ができるようにするなど、相談しやすい方法を検討されてはいかがでしょうか。

○青木子ども政策担当課長 今年度は、電子申請サービスであるLoGoフォームを活用した相談や、切手不要の手紙による相談などの相談手法の拡充に取り組んでいるところです。今後、児童・生徒用の学習用端末の活用も含め、子どもが相談しやすい相談手法を検討してまいります。

○細野委員 せっかくいい条例ができましたので、これが絵に描いた餅にならないよう、条例の推進をお願いいたします。ありがとうございました。